【2024.1.8】
12月29日〜1月6日で行ってきました
サウジアラビア旅行とウムラ(小巡礼)の感想まとめ。
2019年まではほぼ
イスラム教徒やビジネスマンしか入国できなかった
サウジアラビア。世界の旅人が開国を心待ちにしていました。
もともと女性は運転もスポーツ観戦もソロで出歩くこともできず。さらに映画館も無く公共の場での音楽も基本的には無しで、飲食店は男女席が分かれているなどなど…宗教警察が厳しく取り締まっている国でした。
また、観光ビザが出た当初は、人物の撮影禁止、人を凝視すること禁止、地元の女性に男性が話しかけること禁止などなどるーりがありました。
しかし思い切った方向転換をしました。
アルコールはもちろん飲めませんが、アバヤの着用義務の撤廃。これは国内の女性も含めてです。
接客業に沢山の女性がついていました。カフェに一人で入っている女性もいます。
一人で出歩く女性が沢山いました。
音楽フェスなども開催されています。
正直女性が出歩くことが少ない街だとすごく浮くので困るなあと思っていたんですが、レストランでも家族用の個室ではなくメインフロアで普通に食べることができました。すごくホッとしました。
保守的な人ももちろんいるので、そういった人や場所ではそちらのルールを優先すればいいだけです。ですがそれはほとんど無くて安心でした。
まず旅行はしやすいと感じました。
人は穏やかで人あたりも良く、客引きもしつこくない。
多分値段は交渉制だけど、交渉しなかったら勝手にある程度は下げてくれる。
ウーバーやカリーム、ボルトなどのタクシーアプリが使えるのでボッタクリタクシーと値段交渉しなくてよい。
公共
交通機関がしょぼいので、基本的にタクシー移動になるのがちょっとめんどくさいかな…
高速鉄道は清潔で快適。付属のラウンジも含めてサービスもちゃんとしていました。
アルウラなど見るところも多く、日本では出会えない
異世界感な景色を堪能できます。
そのために、レンタカーは是非活用してほしいと感じました。またそのために、
アラビア語の数字は覚えていく必要がありました。
砂漠の真ん中で車を停めるだけでも、立派に観光になりました。
ただ、運転はアラブ式?(笑)でウインカーはほぼ使わず。抜かす時はパッシングからの消灯(笑)など色々ルールがあるので覚える必要があります。
人の距離も近いけど車の距離も近いので、至近距離の割り込みや突然の停車など発生するので注意してください。
今まで人の前に出慣れていなかった女性のガイドさんも沢山います。
慣れてない方は女の私だけを見つめて会話するのはちょっと困りましたが…今まで女性の世界で暮らしていたなら知らない男性をガン見して話すのは抵抗あるはず。頑張ってるなあと思います。
あと、食事。
ビリヤニはどこにでもあり、現地の炊き込みご飯であるマチブースも食べられます。
外資系チェーンも豊富だしテイクアウトの店も多く食べるものに困ることはありません。というかどれもめちゃめちゃ美味しい…
フライドチキンやラッ
プサンドなどは注文してから作るお店が多いので時間がかかる印象。
米料理!米料理は既に炊かれてるので秒で提供されます。お急ぎの時はぜひ米料理を。
イスラム教の国なので豚肉はありませんが、魚は豊富だし牛肉鶏肉に
ラクダ肉も提供されます。豚肉がめちゃめちゃ好きな人以外は問題ないかと。ただ、ハムやソーセージも豚を使わないのでこれは違和感があるかもしれません。が、これは
サウジアラビアに限ったことではないですね。
お酒を飲まない文化なのでカフェが豊富です。
また宿などはアラビックコーヒーとデーツが振る舞われることがほとんど。貴金属屋さんなどでもコーヒーはお茶が振る舞われます。
トイレはモールや飲食店で行きましょう。まあまあ可能な範囲のトイレに出会えます。
トイレットペーパーよりも水で洗うタイプですね。床がびちゃびちゃなことが多いので要注意…
次にウムラ(小巡礼)の感想です。
ウムラに関しては多くの日本人が行くことがない体験かとは思います。
参加するためには
ムスリムであること。以上!
ムスリムなら365日24時間、いつでも参加可能。
日本人は観光ビザでもウムラビザでもどちらでも可能。
まずマディナについては日本人も訪問可能です。ただ、一番の観光地である
預言者のモスクは
イスラム教徒のみ入ることができます。
マッカについては、マッカ市内の
カアバを中心とした決まったエリアが
イスラム教徒のみ入ることが可能です。マッカに入る道路には、ここからは
イスラム教徒オンリーと書かれた看板があるよう。
たかが宗教の決まりと思うかもしれないけど、
サウジアラビアは
クルアーンに基づく法律で動いているので宗教的にアウトなことは法律的にもアウトなので要注意。
従って、
カアバの周りは
イスラム教徒しかいない空間ということになりますな。
行くまではかなり緊張していました。
巡礼の場ということもあり、重苦しく他を寄せ付けない、ピリッとした雰囲気のところだと想像していたんですね。
しかし行ってみると全然違いました。
むしろ逆。
皆さん自分の巡礼に向き合うことで他人のことは気にしていないし。多量外国人が常にいる状態で私達もそのたくさんの外国人の一人なだけで。
現地の人は何百年も巡礼者を受け入れてきてすごく慣れているので珍しいものとして扱わない。
そして何より、
ムスリムという同じ連帯の中にいるのでそれだけで異物扱いをされない。
こんなに外国人扱いされない外国があるだろうか?というか空気扱い&仲間扱いされる場所があるかな?
なんて居心地がいいんだ…
ほんとに意外でした。
世界中の人がただ祈るためだけにそこに来て、またそんな人だけがぎっしり24時間毎日いる空間というのもなかなか体験できないと思います。
さらに初めてのスラム街も歩いてみることになりましたが、思いの外汚くなく治安も良いのが意外でした。
巡礼に来たまま居着いたであろう移民の多いマッカ。
アフリカ人街も初体験でしたし、地べたで食べた食事は記憶に残る美味しさでした。そして治安悪そうなイメージの外国人街もゆったりした時間が流れていました。
喜捨を求めて声をかけてくる普通の身なりの人たち。また、善行を積むために人に食べ物を配ったりする人たち。
そしてスラムに住む人も高級ホテルに泊まる人も皆が平等に祈るマッカはすごいなあと思いましたね。
だから私達も普通にそこに存在するとこができるんですな。懐深いわあ、マッカ。
マッカだけはいつまでも異教徒を入れないエリアでいて欲しいです。
ウムラはまた行きたいな。