【2018.7.13】
三行で言うと
昼休みに
両替屋で
ルーブル札をゲットした。
★★★暇だったから長文★★
いつの間に梅雨は終わったのか。
京都の夏は暑い。
昼休みに所用を済ませようと、いつも通らない路地を抜け早後悔する。
こんなに暑いなら、夕方にしておけば良かった。
しかしすぐに、夕方もさして天国ではないと思い至り、目的のビルを仰いだ。
今日の所用は、円をルウブルに替えることだ。ついでに韓国の紙幣にも替えておきたい。
若い女性店員へ、ルウブルを欲してることを伝える。
私は生来声が低い。また通りもよろしくはないと自覚もある。
仕事などは多少通りの良い声で、張って話してはいるが大変疲れるのでプライベエトではやりたくない。ましてや自分が客の立場の時など言わずもがな、である。
低い声でルウブルを所望する。
すると相手も若い女性には似合わない低くささやくような声で、いくら必要かと問うてきた。奇しくも同じ低音ヴォイス仲間だったようだ。私もさらに低く金額を告げる。
明るい両替屋が一気に闇両替のような雰囲気になる。
彼女は軽く頷くとルーブルの束を出してきた。
私が要求した金額の半分もいかない。
だが私は落胆しなかった。ある程度覚悟していたことだ。
以前訪れた時も同じであった。しかしこの両替屋は近くにいくつか支店がある。他の店舗を訪うように言われ実際そうした。いくつか店舗を回り目的の金額を
ルウブルを手にしたものだ。
ルウブルはそのようなものだと、まにあっくなものであると、理解していた。
だから、あるだけのルウブルをてにして次の店舗へ行こうと財布を手にするとカウンタアの向こうの彼女は思わぬ対応をした。
なんと、他の支店へ掛け合ってくれ手ずからルウブルを取りに走ってくれたのだ。
外は真夏の京都。職場からここまで歩くのも躊躇したその中を、低音ヴォイスの彼女は走ってくれ求めた金額のルウブルをあっさりと揃えてくれた。
おかげで私は、暑いなかルウブルを求める旅に出ずに済んだのだ。さらには昼食を食べる時間も手にいれることができた。
私の時間中に吹いた爽やかな風となった低音ヴォイスの彼女。人はこんなことでも暑さを忘れることができるのか。
分厚いルウブルの束(100ルウブル札が多かったのだ!)を手に、炎天下の町を歩く。
多少爽やかな気分になったところで物理的な暑さが和らぐはずもなく、両替屋から出て30秒後には私の心は暑さへの不満で埋め尽くされていた。
おわり。
ひまだったんだよ。